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マガモ♂生殖羽 19/01/21 京都市
旧羽は既に存在せず生殖羽に移行済み。一見すると普通のマガモ♂であって、雑種やアヒルなどの余計な要素など考える必要の無い個体である。
マガモは凡庸なカモの例としてあげられるひとつであると思うが、その身近さとは対比するかのように年齢の識別は容易でない。コガモやカルガモなど、雨覆に一定の齢差が無ければたいていの場合、晩冬から容易でなくなるが、マガモもその一つである。その中でもさらに雨覆には齢差が少ないように思う。嘴の暗色部は成鳥でも存在するため、これも手がかりとしては不十分である。さらに言えば家禽類の影響を受けたマガモは嘴の色が青灰色であったり、またかなり橙色に近い濃い黄色であったり、多岐にわたる。
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同上
この個体がなぜ気になったかというと片翼伸びをした際、雨覆がかなり褐色を帯びたように見えたからである。一度、寝始めるとなかなか伸びてくれず、雨覆を確認するにはこのポーズが限界だった。こうしてみるとそれほどの際は感じないが、やや茶系を落としたような退色した雰囲気を醸しているようにも見える。第一回生殖羽の可能性も感じたのだが、いかがなものか。
周年鴨川でマガモを観察していても換羽の済んだ個体の年齢は推測しづらいものがある。