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クビワキンクロ♀ 19/12/12 大阪府
実に10数年ぶりのクビワキンクロ。前回は近江八幡市の湖岸から観察した。
この個体を観察した時間は既に日暮れ前で、背部に林があり順光ではあったがかなり暗くあまり鮮明な画像は残せなかった。鮮明な写真を見たい方は他の方のブログを当たっていただけると幸いである。
脇の白色部が側胸部から頭部にかけて深く食い込み、頭頂が鋭角に尖る。大変美しいシルエットだった。
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同上
ほとんど観察経験のない種の年齢などの判断は難しいものだが、一見して脇羽や肩羽に明らかな幼羽は残っていないように見える。脇羽の一部に淡色の羽縁を伴った羽が見られるが、海外の画像や神奈川に出ていた個体でもほぼ同じ時期にこのような羽が見られるため、非生殖羽に相当するものではないかと思う。
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同上
かなり厳しい画像であるが、尾羽に切れ込みは無いように思う。現地での観察でもそのような切れ込みは見当たらず、幼羽は無いように見えた。上尾筒にやや摩耗した羽があり、幼羽の可能性も感じたものの手持ち画像や他者の画像を見る限り、そのような質感ではなさそうである。
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同上
拡大してみる。手持ちの画像では厳しいが、他者のブログではわかりやすい画像があった。そちらの画像でも切れ込みは見られなかった。
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同上
腹部にも明らかな幼羽無いように見えた。この辺りは観察した際の印象が優先で手持ち画像ではよくわからないものが多い。
というところからもこの個体に関しては個人的にはこの外観で判断するに成鳥ではないかと考えているが、どうだろうか。虹彩色はやや鈍い黄色で赤みには乏しかった。ただし虹彩色は個体によりばらつきが多く、齢の判別に使うには難しいように感じた。

【大阪のクビワキンクロは2個体か1個体か】
実はこの個体が当地に飛来する半月ほど前、府内他所で同種が観察されている。その個体は私自身は観察できていないため、SNS上の画像と送っていただいた画像しか見ていない。
さて、この個体は同一個体なのか。その個体は当地より南部での出現だったため、以下南部個体と仮称する。この南部個体は観察者により♀幼鳥と判別されている。
南部個体は脇が有意に赤く、虹彩は鈍い赤、嘴は先端に三日月様に薄い灰色部を持っている。送っていただいた画像からも脇羽は確かに幼羽のように見える。また、三列下部の下腹にコントラストがありこの点が摩耗している。アイリングはこの個体よりもやや太く見えるが、この辺は画像の移りや角度、個体の姿勢、目の開き具合で変わると思われるので参考以上に使えるものでは無いように思う。また同様に虹彩なども参考程度のものだろうと思う。
比較画像を出すことができないが、本記事の個体の嘴と顔の写真を列挙する。
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嘴はこの個体の方が灰色部が大きいように思う。
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アイリングの印象は目の開き具合で変わる。

両個体の齢の判別があっていれば別個体とはっきり言えるところであるが、この個体が幼羽を全て脱落した1暦年の個体である可能性もあるため個体の判別が難しいところ。
恐らく年齢差からも別ではないかと思うが、改めて観察された方にも聞いてみたいところである。