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ヒドリガモ×オナガガモ♂生殖羽 20/01/11 京都府
2シーズン連続渡来の個体。当ブログでは昨季の羽衣を掲載していないため、また後日アップしたいと思う。昨季の外観とは大きく変わり、かなり"綺麗"な印象になった。昨年この個体を教えてもらった時から第一回生殖羽ではないかと考えていたが、今季外観は大きく変わり、既に旧羽を残していない点などを考えてもやはり第一回生殖羽だったとみて問題無いように思う。
両種の中間的(ややヒドリ寄りか?)な印象が強く大変美麗な雑種である。この雑種にしか生み出せない色合いが何とも言えない美しさである。
体格はヒドリガモよりやや大きい。当地にはオナガガモがいないため、比較できなかったが、オナガガモよりは恐らく小さいと思われる。この個体も側胸に白線が見られる。
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頭部画像3枚
1枚目は釣り人の接近に警戒し飛び立つ直前の画像。
頭頂部はオナガガモ的な丸みを帯びるが、ヒドリガモのように額は高くなく、またその額から嘴基部にかけての傾斜は丸みが非常に強い。緊張状態では額で輪郭が屈折している。羽毛状態により多少は異なるものの丸みの強い頭部のシルエットは両種のものとはやや異なっているように感じた。これは京都に飛来していたオナガガモ×コガモでも同様の印象を受けた。しかし、こちらはコガモの影響があるかもしれない。また、3枚目の画像で後頚部から屈折し直線になるラインを描くが、この輪郭はオナガガモとよく似ているように感じる。嘴はオナガガモのような鼻孔から急な直線的な形状では無く、ヒドリガモの形に比較的近い。大きさは両種中間的と思われる。色彩のパターン自体はオナガガモ的。
頭部の色彩は明確に顔上半分、下半分それぞれ深緑とクリーム色の2色にわかれ、目下から不明瞭な縦線が見えている。この縦線はマガモ属の雑種ではしばしばみられる特徴でトモエガモの影響がなくともこの線が現れることがある。頭部の緑色光沢は一見するとアメリカヒドリを想起させるようにも感じるが、現地で観察していてもアメリカヒドリのような明るい緑というよりはオナガガモの光沢を一層深く明確にしたような印象が強かった。首周りにかけてヒドリガモでも見られるような黒い首輪上に繋がるが、オナガガモのような茶褐色ではなくよくわからなかった。むしろヒドリガモの雑種で共通してみられる特徴なのだろうか。

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同上
ヒドリガモよりも大きい。肩羽はヒドリガモ寄りながら、オナガガモのような黒い軸斑がやや明確に見えている。中央尾羽はややヒドリガモよりも長め。三列風切羽のパターンが両種の間をとっており面白い。胸の赤みは概ねヒドリガモとは変わらず、側胸部とのコントラストもはっきりしておりアメリカヒドリ×ヒドリガモのように不明瞭にはならない。
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同上
雨覆はやや白っぽく、ヒドリガモの影響を感じる。腋羽はヒドリガモのように褐色のパターンがある。両種に差異が少ないため比べにくいところであるが、ヒドリガモ的だろうか。両種ともアメリカヒドリやヨシガモ、オカヨシガモのように純白では無い。
次列風切羽のパターンはヒドリガモに似ている。

アメリカヒドリとの雑種ではないかという意見もあるとのことだが、やはり以上の点(主に次列や腋、体部のコントラスト)を見てもアメリカヒドリを示唆する特徴ははっきりとは無いように思う。頭部の緑色光沢がアメリカヒドリ的だと言えばそうかもしれないが、やはりそれ以外に示唆するものが無いという点、同じ組み合わせの他個体でも見られている点からも雑種による影響なのではないかと思う。仮にアメリカヒドリとの組み合わせであれば腋はより白く、体部にぶどう色が出て、頭の緑はかなり明るい印象で・・・などという妄想も捗るところであるが・・・